企業は社員の家を聞くべきか?

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企業が少なくとも社会保険の加入対象となる者を雇用する場合は、
社会保険 資格取得届の様式内に 住所欄がありますので、
 (マイナンバーを利用して申請する場合は、 必ずしも住所欄に記入する義務はない。)
国としても、企業が社員の住所を知っていることは当然と考えていると推認できます。


また、所得税法等に関しても
住居と会社の距離に応じて
通勤手当の非課税限度額 という制度がありますので、
この制度の存在からも、
国としては、企業が社員の住所を知っていることは当然と考えていると推認できます。


社労士として
特に強調したいのは、

社員の住所を知らなければ
もしもの通勤災害の申請に支障が出得る 
ということです




通勤災害とは、
労働者が通勤により被った負傷、疾病、障害又は死亡のこと。

管轄の労働基準監督署に労災申請の一種として申請できる。

ここでいう「通勤」とは、
就業に関し、
 (イ)住居と就業の場所との間の往復、        又は
 (ロ)就業の場所から他の就業の場所への移動、    又は
 (ハ)単身赴任先住居と帰省先住居との間の移動、
を 合理的な経路及び方法により行うことをいい、
業務の性質を有するものを除くもの をいう。



通常 就業の場所=会社の所在地であり、原則として一定。
また 住居=住民票登録のある、実際に社員が住んでいる建物であり、原則として一定。

住居と就業の場所が一定である以上、合理的な経路及び方法もある程度制限される。



通勤災害という制度があることからも、
国としては、企業が社員の住所を知っていることは当然と考えていると推認できます。